はじめに、学習の進め方について確認をします。
教材には、主教材と副教材のふたつがあり、主教材は原則として毎日学習をしてください。
主教材は、まずは『英会話ぜったい音読 入門編』からスタート。
2番目の教材として、カーペンターズ “Yesterday Once More” を全部で300回聴きます。
300回というとけっこうな回数だから、ずっとそればかりだと飽きてしまうし、曲を聴くだけならちょっとした休憩時間や、電車の中や、あるいは入浴タイムにでもできることなので、『英会話ぜったい音読 入門編』が終了する前からはじめてしまってかまいません。
副教材は、まずは発音練習-1として『英語舌のつくり方』からスタート。
そのつぎに文法学習-1として、『一生モノの英文法』かあるいは『一億人の英文法』のいずれかを学習。
こちらも、余裕のある人は『英語舌のつくり方』が終わる前から、英文法の学習を並行してしまってかまいません。
副教材について、上記のメドが立ったらば、あらためて2ラウンド目の発音練習にもどりますが、ここでまたコースを二つに分けます。
(A)シンプルにやっていきたい方
(S)あれこれやってみたい方
「(A)シンプルにやっていきたい方」は、発音練習はずっと『英語舌のつくり方』でやっていきます。
この教材は、英語の発音(そして聴き取り)について、一番大切なところを、もっともシンプルにトレーニングできるものです。
だから、とにかくこの教材を全部で100回やっちゃいましょう!
「(S)あれこれやってみたい方」は、あたらしい教材にチャレンジしていただきます。
当然のことながら、教材購入のために若干の出費が必要となります。
そして、こちらはひとつひとつの音について、かなーり丁寧に指導が入ります。
人によっては、もしかしたらまどろこしく感じるかもしれません。
あと、発音記号に対する理解が求めらます。
そういうのが苦手という人には不向きかもしれません。
それから、発音練習のための単語数が増えるので、いまの主教材で語彙力がいっぱいいっぱいの人には、ちょっと負担が大きいかもしれません。
それでもやってみたいという方は、こちらの教材をお使いください。
◇ ◇ ◇
以下は、「(S)あれこれやってみたい方」のためのご説明です。
先に使用した『英語舌のつくり方』は、手っ取り早く英語の発音を劇的に改善するためには最適の教材でした。
たしかに、最小努力で最大効果が得られる教材なのですが、細かいところで色々と端折っています。
発音というのは、まぁ少々訛っていても、通じればとりあえずOKでしょう。
それ以上のことについては、まぁ価値観の問題です。
ぼくは個人的に、発音とか、箸の持ち方とか、そういうことが気になる人間なんです。
別に用が足りればそれでいいんだけど、品性の問題として、そういうところに甘んじたくないというか。
個人的趣味と言えばそれまでですが、もし、そういう感受性をともにできる方がいらしたら、ごいっしょに最善を尽くしましょう。
今回の教材は、日本人向けの英語発音教材としては、たぶんもっとも完全度が高いものです。
具体的にいうと、
(1)英語で使われるすべての音をカバーしている
(2)DVDとイラストで、口の形を最大限に再現している
(3)発音記号と対応させている
(4)発音とスペルの関係についても押さえてある
(5)同じ原理で発音する音や、似ているけれど区別すべき音を対比させて学習できる
さらに言うと、単語学習に対する配慮がされているのもうれしい点です。
中学レベルの単語からはじめて、後半では高校で習う単語まで見据えて、バランスよく練習用の単語が選ばれ、そして意味が書かれているので、発音練習をしながら、自然と基本単語の復習ができるようになっています。
何よりもうれしいのは、ぼくのような飽きっぽい人間は、同じテキストを100回もやるのは苦痛なので、教材が変わることによって、気分転換ができること。
ただし、新しいことをやらないといけないし、発音の基本から丁寧にやり直すので、せっかちな人にはまどろこしいところがあるでしょう。
また、発音記号に対する理解が必要となる上に、高校レベルの単語がそこそこ出てくるので、基本的な英語の理解レベルができていない人にとっては少しハードルが高く感じられるかもしれません。
そして、経済的にやり繰りをしている方にとっては、教材購入費のご負担をかけてしまう……。
ということで、学習に余裕があって、なおかつアレコレやってみたいという人のみのコースとします。
基本的には、付録のDVD、CDに沿って学習を進めてください。
DVDは、ひとつひとつの音について動画で丁寧に説明をしています。
この教材は、ひとつの音を繰り返してレッスンするようになっているので、
DVDをひととおり視聴すると、各音について11回ずつ練習をすることになります。
CDでは、ひとつひとつの音について、それが単語のどの位置に来るか、似た音との対比、スペルとの関係を解説しながら、たくさんの単語について発音練習をしていきます。
CDのほうは、いちどの聴取で6回分の練習とみなしましょう。
今回は、まずDVDをひととおり(各音11回分)と、CDを2周(各音6回分×2=12回分)練習をすることにします。
前回の『英語舌のつくり方』は全部で17回分練習をしたので、ここまでで通算50回分とみなします。
一応、学習進行チェック表を作っておきました。